NIKONIKODIY
K004 | 謎の肉球ボトル5.0 | 中身はビーズだけでなく! | お一人様は一点まで |
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風祭先輩はボトルの一つに手を伸ばし、慎重に触れた。手のひらに伝わるわずかな震えに、雷風がさらに低く唸る。ボトルの表面は温かく、微かなエネルギーが渦を巻いているようだ。その感触に、風祭は目を細めて考え込んだ。
「これ、もしかしたら…触れ方にコツがあるのかもしれない。」風祭はボトルに書かれた文字、「火焔の爪」をじっと見つめながらつぶやく。火焔、爪、という言葉が意味するものは何だろう?炎の精霊か、あるいは火の力を持つ神獣の遺物か…?
「雷風、これを見て。」風祭は雷風を見下ろし、その目線に合わせて、ボトルの表面を少し押してみる。すると、突如として、ボトルの中のビーズが光りだし、赤い炎のようにきらめきながら浮かび上がる。ビーズが回転を始め、火のような模様が洞窟の岩壁に映し出され、何かが解き放たれたような感覚が広がる。
雷風が警戒心を強め、唸りをあげると、洞窟の奥から低い音が響いてきた。その音は、まるで何か古代の封印が解ける瞬間のようだ。
「これは…まさか…」風祭は息を呑んで岩壁に映る模様を見つめた。ビーズの光がさらに強くなり、洞窟全体が震えるように感じる。雷風の唸りがますます大きくなる中、風祭は一つの決断を下す。
「先に進もう。きっとこれが次の手がかりだ。」風祭は決意を込めてボトルを置き、洞窟の奥へと足を進める。雷風はそれを見守るように、一歩一歩ついてくる。
その先に待ち受けるのは、未知の神獣の力、あるいはさらなる謎かもしれない。